恵庭市ナツメ堂の鍼灸治療で更年期を健やかに過ごしましょう！
雪虫も飛び交い始め、着々と冬へと近づいていますね。気温もぐっと低くなる日も増えてきました。
患者さんの足先を触ると冷えている方がたくさんいらっしゃいます。
実は冷えは寒いから冷えているのだけではないのです。
前回お話した「腎」が虚した状態だと冷えが出てきます。
その腎を補う事を「補腎」と言います。
今日はその補腎についてお話しますね。
「若々しさを保つためのカギは補腎」
私たちの体で大切な役割を担っている腎ですが、加齢や過労により「腎精」は失われていきます。
腎精はロウソクのロウであり、増えることはありません。そのロウソクのロウから生み出される火が燃え尽きる時に寿命を迎えると考えられます。
ただし、ロウソクに油を足してロウの消費を抑える事は可能です。この「油を足すこと」にあたるのが補腎です。
腎を補うことが腎精を守り、若々しさは保つための秘訣です。
中医学では1日は2時間ごとに分け、その時間帯と体の関わりを考える「子午流注」という理論があります。
腎に当てはまる時間帯は17時から19時とちょうど夕食の時間になります。この時間帯に腎に良い食材を摂ったり、補腎薬を服用したりなどして、補腎を意識した生活ができるといいですね。
また23時から1時は最も大切な睡眠時間帯ですので、腎を守るためにも早寝を心がけましょう。
夜、家族が寝静まった後に1人の時間を楽しむためについつい夜更かししてしまいがちな私なので、ドキッとしてしまいますが、補腎のために早寝を心がけてみようと思います！
「腎虚は必ず血瘀（けつお）を兼ねる」
腎に蓄えられた成分が不足した状態を「腎虚」と言いますが、この腎虚には「血瘀」が伴います。
血瘀とは血行不良のことで、腎の力が低下すると必ず「血」の流れが悪くなってしまいます。
腎虚と血瘀は慢性疾患の共通の特徴でもあり、また更年期との関わりも深いものがあります。
「のぼせ（ホットフラッシュ）、肩こり、不眠でお悩みの50代女性の場合」
とにかくお顔だけが熱く汗が出て困っている。寝付きも悪く、夜中も何回か起きてしまうとのお悩みでした。
早速、舌やお体の状態を診て腎虚の鍼灸治療をしたところ、その日の夜がぐっすり眠れ、のぼせも気にならなくなったと嬉しいお言葉をいただきました！
「更年期以降の体のケアには「補腎」が大切！」
誰にでも訪れる更年期ですが、更年期と聞くと「更年期障害が怖い」と思う方がいると思います。
何を隠そう私も生理痛の重さや、普段の冷え、むくみなどから更年期障害に怯える1人です。
更年期とは閉経を挟んだ前後5年の事を指します。平均的な閉経年齢は50歳なので45歳から55歳くらいが更年期となることが多いようです。
月経の乱れ、のぼせ（ホットフラッシュ）、動悸、めまい、頭痛、肩こり、だるさ、イライラなど…。これらの症状は脳が卵巣に「女性ホルモンを出して！」と指令を出しているにもかかわらず、卵巣の衰えによりその要求に応えられないために自律神経が乱れることから起こると考えられています。
腎の衰えが顕著に出てくるこの時期のケアは腎の力を補う補腎が基本です。
腎には温める力（陽）と体の熱を冷ます力、潤す力（陰）の両方があります。
陰と陽のバランスが同じくらいだと良いのですが、アンバランスだと様々な症状が出ます。
○体を温める力が足りてない 腎陽虚タイプ
冷え、元気がない、むくみ、尿量は多いなどの方は温める力である腎陽を補います。
○体の熱を冷ます冷却水が足りない 腎陰虚タイプ
ほてり、のぼせ、乾燥、のどが渇くなどの方は冷却水、潤いである腎陰を補います。
更年期のケアは補腎が基本ですが、ここの体質や症状によって対処方法は変わってきます。
○精神不安、不眠など
心と体の栄養物質である血が不足すると、心身共に不安定な状態になりますので血を補います。
○イライラタイプ
気の流れが悪くなっているので、気の流れをよくします。
○肩こり、頭痛、血圧の上昇など
血のめぐりがよくないので、血のめぐりをよくします。
体調や体質をトータルでみたケアこそ東洋医学の強みです。
ナツメ堂では1人1人の患者さんに合った治療をしていきますので、更年期の不調でお困りの方はご来院くださいね。
補腎で更年期以降も元気にはつらつと過ごしていきましょう！
ナツメ堂久保
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