【繰り返すつらい痛み】偏頭痛から解放される鍼灸治療とツボを紹介！
7月に入り暑さと湿気を繰り返す時期になってきました。
北海道でも最近では蝦夷梅雨と言われるようにジトっとした天候が当たり前になってきました。
それに伴って6月下旬から偏頭痛（偏頭痛を伴う肩こりも）を訴える方が一気に増えたこともあり、今回は東洋医学から考える解決方法をお伝えしていきます。
実は僕も偏頭痛になりやすい方ですが、基本的には女性の発症率が多いです。
今回調べたところ、毎日60万人もの日本人が偏頭痛で苦しんでいるそうです。
偏頭痛とは、こめかみ周囲が脈打つような痛みが持続する慢性頭痛のことを指し、脳の血管が一度収縮したあとに拡張して起こる痛みと言われています。
ストレスや不規則な睡眠、大きな音、強い光などが誘因と考えられていますが、ナツメ堂では女性ホルモンの変動が影響して起こる月経前後の頭痛を多く見かけます。
そのほかに首や肩の筋肉が緊張し血流が悪くなって起こる緊張型や、長時間同じ姿勢を続けるスマホやパソコン作業からくる眼精疲労で悩まれる方はどんどん若年化しています。
最近来院された女子中学生はそれらが原因で登校が難しくなっていました。
偏頭痛がひどい方は、動いたりする度に痛みが増強したり、吐き気を伴う、普段気にならなかった音や光や匂いに敏感になる、耐え難い首肩こりになるなど日常生活に支障がでることがあります。
病院での一般的な偏頭痛の治療とは
一般的に頭痛の治療には鎮痛薬がメインとなっています。
それ以外に脳の血管と三叉神経のセロトニン受容体に作用し、偏頭痛の根本的な原因をピンポイントで抑える薬剤を用います。
ちなみに 突発的で強烈な痛み、増幅するような痛み、手足の麻痺や言葉のもつれ、発熱などを伴った頭痛などは、鍼灸治療に範囲外と考え連携している市内脳神経外科への受診を促しています。
東洋医学で考える偏頭痛血は
東洋医学には偏頭痛をはじめ様々な痛みに対して、『不通則痛（ふつうそくつう）』（通じざればすなわち痛む：流れが滞ると痛みとなる）」という原則があります。
ストレスや過労で「気血」が消耗して流れが滞り循環が停滞する、それに伴い胃腸のはたらきが弱って身体に余分な「水」が余るなど、様々な要因で痛みが発生すると考えます。
「ずっとお薬で乗り越えてきたけど、鍼灸治療でこんなにも楽なるの！」
僕ら鍼灸師では当たり前の結果に驚かれ、ご自身を見つめなおす機会にされる方を毎回目にしています。
頭痛のタイプ別おすすめツボと養生法
１、血行不良タイプ
ストレスによる気血の停滞で起こる肩背部・頭部の熱を持ったり、運動不足などによる血行不良が原因で強めの頭痛を起こします。
気血を巡らせ頭部の熱感を冷ますことで、絞めつけられるような頭痛を解消します。
おすすめのツボは、万能ツボ「合谷」や突発的な痛みを取り除く「至陰」へのお灸や、「百会」へのタッピングが効果的です。
イライラして頭に気血が上がっているときは体のSOSサイン。
運動や入浴でのリフレッシュ、好きな香りのよい野菜やハーブやアロマも巡りを良くしてくれます。
２、疲労タイプ
過労や睡眠不足、月経トラブルや加齢に伴って「気血」が不足してシクシクと弱く続く頭痛が生じます。不足した気血を補い、疲れや貧血に伴う弱い頭痛を解消します。
おすすめのツボは、スタミナ回復に良い「太谿」や胃腸回復に良い「足三里」が良いです。
クヨクヨ悩みすぎず早めの就寝や休憩時間を増やす、気を補う穀類やイモ類がお勧めです。
３、女性特有の頭痛
女性の偏頭痛は男性の４倍もの発症率ともいわれ、特に排卵期になると偏頭痛に悩まされる女性が多いです。
ほとんどが女性ホルモンの影響や育児ストレスなどが関与し、鍼灸治療で体全体を調整しながらホルモンバランスを整えることで解消していきます。
おすすめのツボは、婦人科に最適な「三陰交」とストレスに良い「内関」「太衝」が良いです。
水分の摂り過ぎ、胃腸虚弱、冷えなども悪化要因ですので注意が必要です。
とにかく夏でもお寿司や生野菜などや冷たい飲料は控えめに、温かいものを摂るようにしましょう。
つらい偏頭痛は、お分かりのように身体に原因があるのではなくご自分の日頃の生活習慣の中に原因があることが多いです。
偏頭痛を慢性的に繰り返している方は、一度生活習慣を見直してみることも大切なことです。
今回ご紹介した鍼灸治療は心身のバランスを整えて偏頭痛が起こりにくい体質にしていくことが目的です。ぜひ参考にしてみてください。
ナツメ堂久保
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