【鍼灸でダイエット!?】生活習慣による肥満に効果が出るツボとは?】
「今年の北海道の夏は例年に比べ過ごしやすかったわ。」
このような声をよく耳にしますが、実は気をつけていただきたいのがこれから秋の過ごし方。
夏の食欲不振を取り戻そうと食べたり飲んだりする機会や量が増え、体重計に乗るのがこわいという方が増えてきます。
一般的に肥満とは正常値よりも体重が重かったり、体脂肪が過剰に蓄積した状態を言い、病気ではありません。
一方、肥満症とはこの体重増加に伴って健康状態に影響出て、特に内臓脂肪が過剰に蓄積している状態を指します。もちろん病院での治療は必要となります。
統計でもはっきりしていますが、肥満症の人は標準体重の人と比較しても、糖尿病、高血圧、動脈硬化、心臓病、痛風、肝臓病、胆石、骨や関節など様々な生活習慣病に罹りやすいと言われています。
*肥満の度合いは、一般的に「BMI」という肥満指数で判定します。BMIが25以上を超えた時点で生活習慣病などの症状が増えることから、BMI25以上が「肥満」とされています。
現代医学で考える肥満の原因と治療とは
・原発性肥満
これは日常の食生活や生活習慣といったライフスタイルに大きく関係し、肥満の約95%を占めています。
・二次性肥満
親族からの遺伝性の疾患や内分泌異常、ホルモン剤服用など副作用によって引き起こされる肥満を指します。治療方法としては、原発性の場合は医師の指導のもと食事療法を中心としながら運動療法を一緒に行い、二次性の場合は原因となる疾患の治療が先決で、寛解するにつれ体重も安定してきます。
東洋医学的に考える肥満
肥満については中国最古の医学書「黄帝内経」では、痰や湿といった老廃物が多く滞留しそれらが肥満の原因となっていると伝えています。
この痰湿の発生は冷えやむくみ、女性特有の悩みで必ず見られる症状で、五臓では脾と腎と密接な関係があります。
脾は飲食物の消化、吸収、代謝および栄養物質の生成をするところで、ここでは脂っこく味の濃いものを過食したり、胃腸虚弱で代謝がうまくできなくなり痰湿を生み出します。
腎は成長、発育、老化、生殖、水分代謝を司り、人体を構成する生命のエネルギーを貯蔵することで、腎の働きが悪くなると水分の排出がうまくいかず、やはり痰湿を生み出します。
東洋医学的な体質別の治療法
1、胃熱体質
いわゆる、脂っこいものや味濃いもの、甘くて冷たいもの摂りすぎ、暴飲暴食、アルコールの摂取で起こる消化機能低下のことです。
この状態が発生すると胃に滞留している老廃物が熱を持ち、熱がこもることで空腹感を感じず、食欲が衰えず食べすぎる傾向にあります。
口の渇き、過食、便秘、多汗のぼせ、口内炎などの症状を伴います。
効果的な唾は「陰陵泉」になります。
2、痰湿体質
これは胃熱状態がさらに常習化し、身体に粘り気のある老廃物が溜まり滞りが生じている状態のことを指します。
胃腸の働きが衰えて水分代謝が滞ってしまい、むくみや太りやすくなります。
身体がだるい、痰が出る、食欲不振、胃がつかえる、下痢症状が見られます。
効果的なツボは「曲池」です。
3、気虚体質
日々のストレスや過労によりエネルギーが不足しているため血を巡らせることができず、滞りが生じた状態です。
熱も作れず冷えやすくなることで基礎代謝が低く、カロリーを消耗しにくい、老廃物を代謝することができない。
めまい、倦怠感、易疲れ、むくみ、腹部の張りが見られます。
効果的なツボは「足三里」です。
これら以外に耳ツボ治療もありますが、基本鍼灸治療ではその体質に合ったツボに施術を行っていくことで症状の軽減とします。
これらの治療の結果、体重軽減、ダイエットという目的が達成されるという流れになります。
ここに鍼や灸をしたらすぐに体重が減ったということは、まずあり得ないと思ってくださいね!
ナツメ堂久保
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